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千人万首に菅沼斐雄をアップ2009年11月26日

近世後期の歌人、菅沼斐雄(すがぬまあやお)をアップしました。四首。
備中吉浜、今の岡山県笠岡市の庄屋の生れ。香川景樹の門人となり、桂園の四天王とも称された人です。文政元年(1818)、江戸歌壇制覇を目指した景樹に従い江戸に下り、師匠の帰京後も江戸に留まって桂園派の普及に努めました。浅草に歌塾を開き、大名・旗本などを弟子として威勢を振るったといいます。
師景樹の歌風をよく学び、家集を読むと印象鮮明な佳詠が散見されます。但し同門の熊谷直好・木下幸文のような醇乎たる詩魂は感じられません。生前の盛名が死後急速に衰えてしまったのも、無理はないように思われます。
千人万首に採らなかった作より幾つか。
  郭公
夕虹は消え行く空に顕はれて時鳥こそ鳴きわたりけれ
  冬夜難曙
明かしわび起き出てみれば星冴えていまだ夜深き鐘の音かな
  雨中待人
里遠き草の庵の雨ごもりさびしかりやととふ人もがな

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