八重桜:和歌歳時記メモ ― 2012年04月22日
本覚寺の八重桜が満開だった。
伊勢大輔
いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへににほひぬるかな
いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへににほひぬるかな
『徒然草』第百三十九段
家にありたき木は、松、桜。松は五葉もよし。花は一重なるよし。八重桜は奈良の都にのみありけるを、この頃ぞ、世に多くなり侍るなる。吉野の花、左近の桜、皆一重にてこそあれ。八重桜は異様(ことやう)の物なり。いとこちたくねぢけたり。植ゑずともありなん。
家にありたき木は、松、桜。松は五葉もよし。花は一重なるよし。八重桜は奈良の都にのみありけるを、この頃ぞ、世に多くなり侍るなる。吉野の花、左近の桜、皆一重にてこそあれ。八重桜は異様(ことやう)の物なり。いとこちたくねぢけたり。植ゑずともありなん。
宗良親王
なほのこれ青葉の下の八重桜ひとへづつこそ散らば散るとも
後花園院
花に花なびきかさねて八重桜しづえをわきてにほふ頃かな
窪田空穂
咲き垂るる八重ざくら花ゆらぎ出でいや照りつつも重くしづまる
齋藤史
血のそこまでたわたわ重き八重桜まぎれやうなきその花の鬱
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