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kindle paperwhite2012年12月22日

昨日、待望のkindle paperwhiteが届いた。当初の予定が二週間ほど早まっての配達。
持ってみると本当に文庫本ほどのサイズと重さだ。本体下部にUSBケーブルの差し込み口と電源ボタンがあるだけというシンプルな作り。

私が買ったのは3GがついていないWi-Fiモデル。Wi-Fi設定はあっけないほど簡単だった。詳細は不明なれど、kindleが勝手に家庭内無線LANから検知してくれたようで、何度かボタンを押す――でなく画面をタップするだけでネットワークにつながった。早速kindleストアで無料の本をいくつかダウンロードしてみる。
電子ペーパーにEインクで表示される本は、本当に紙の本と変わらない見やすさだ。老眼の進みつつある私は、フォントサイズをやや大きめにする。

写真は鷗外の「寒山拾得」。青空文庫提供の無料本だ。カメラの腕が拙くて文字がぼけてしまったけれど、実際はもっと鮮明に見える。
使っていてちょっと気になるのは、多くのユーザーが指摘するように、改頁の際に画面が一瞬反転すること。それと画面上に現われるキーボードの使いづらさ。スペース上致し方ないこととは言え…。キーワード検索などにはこのキーボードを使わざるを得ないようなので、慣れるしかなさそうだ。

次に付属のUSBケーブルでパソコンにつなぎ、ハードディスクにあるPDF文書を転送してみる。これらはkindleには「パーソナル・ドキュメント」として登録される。
PDFも綺麗に読める。下の写真は、kindleのために用紙をB5に改めて作成した『拾遺愚草』のPDF文書。A4だと文字が小さすぎて読みづらいという話を聞いていたので、予め作っておいたもの。

さてkindleの電子ブックリーダーとしての大きな問題点は、電子書籍の主要フォーマットとなりつつあるEPUBの本が読めないことだ。代りにAZW3という独自フォーマットを採用しているのだが、kindle-genというフリーのアプリケーションが用意されていて、これを使えばEPUBをAZW3(正しくは保護されていないmobiファイル?)に変換してくれる。
自作のEPUB文書『拾遺愚草』をkindleの独自フォーマットに変換した上でパソコンからkindleに転送してみると、やはり「パーソナル・ドキュメント」として登録されていた。

ルビもきれいに振れている。返り点を付けた漢文も問題なし。ただ英数字の縦中横は駄目。EPUB3は縦中横に対応したのだが、kindleは未対応なのだろうか。

ライトが内蔵されているので、kindleは暗い場所でも読める。床についたあと、ベッドサイドランプをつけずにkindleで読書してみたが、電灯下で読む紙の本に比べて特に目の疲れを覚えることはなかった。思った以上に使えそうだ。

追記:色々読んでいると、3桁までの数字なら縦中横になるようだ。昭和34年の「34」とか、「'90」とか、半角の数字や記号が縦書の中でちゃんと横に並んで――つまり正立している。4桁以上になると寝たまま積み重なってしまうのだ。(12月27日)