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佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』大和紀伊方面2 春日2015年03月19日

春日野(奈良県奈良市)

春日神社

春日山の麓にあり。

与謝野寛

藤の花なびきて匂ふ朱の廊に日傘して入る春日少女ら

尾上柴舟

馬酔木あしびなど媚ぶるがごとくほの匂ふ春日の杜の春の夕ぐれ

川田順

いくさがみ武甕槌たけみかづちも白藤の春日にませばみやびさびて

東一雄

笏拍子さくはうし梅がえうたふ宮つこの白きひげ吹く初春の風

白蓮

奈良の鹿は優しき目して物古りし燈籠のかげに吾を見まもる

春日野

よみ人しらず

春日野の飛火の野守出でて見よ今幾日いくかありて若菜つみてん

壬生忠岑

春日野の雪間を分けて生ひ出くる草のはつかに見えし君はも

香川景樹

春日野に若菜を摘めば我ながら昔の人の心地こそすれ

加藤順三

春日野や小鹿むれゆく曙を杉の若葉に小雨そぼふる

服部綾足

鹿守が鳴らすラツパの声ひゞき馬酔木の陰はくれそめにけり

佐佐木信綱

鹿のむれ秋の暮るゝも知らであり枯草原をと行きかく行き

大村八代子

餌を乞ふとまつはる鹿を恐れつゝ杉の木かげを吾子は動かず

春日山

奈良市の東方に聳ゆ。

大伴家持

あまごもり心いぶせみ出で見れば春日の山は色づきにけり

佐佐木信綱

我が行くは憶良の家にあらじかとふと思ひけり春日の月夜

村田清子

春日山小鹿のむらとわがそでに美しくちる山桜かな

補録

春日神社

藤原忠房

めづらしき今日の春日の八乙女やをとめを神もうれしとしのばざらめや

十市遠忠

春日山しづかなる世の春にあひて花さくころの宮めぐりかな

春日野

作者未詳

春日野にけぶり立つ見ゆ娘子をとめらし春野のうはぎ摘みて煮らしも

よみ人知らず

春日野は今日はな焼きそ若草のつまもこもれり我もこもれり

在原業平

春日野の若紫の摺り衣しのぶの乱れかぎり知られず

紀貫之

春日野の若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ

源国信

春日野の下もえわたる草の上につれなく見ゆる春のあは雪

会津八一

かすがの に おし てる つき の ほがらか に あき の ゆふべ と なり に ける かも

春日山

穂積皇子

今朝の朝明あさけ雁がね聞きつ春日山もみちにけらし我が心痛し

大伴坂上郎女

春日山霞たなびき心ぐく照れる月夜に独りかも寝む

凡河内躬恒

春立つとききつるからに春日山きえあへぬ雪の花と見ゆらむ

三笠山

阿部仲麿

あまの原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも

源家長

いづこにもふりさけ今やみかさ山もろこしかけて出づる月かげ

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