佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』山陰線4 玄武洞・城崎温泉 ― 2016年07月18日
城崎温泉遠望 城崎温泉無料写真集(http://photo.kinosaki2.net/)より
これより山陰本線に還る。
玄武洞
玄武洞駅前、豊岡川の対岸にあり。
岩づたふしづくのたまりうす暗き洞穴の底に光りてありけり
城崎温泉
城崎駅所在地。
大き雲に日の入りゆけば山の上の社の松に風のさびしも
湯あみをへてながむる庭の山吹にゆく春惜しむきのさきの里
補録
城崎温泉
舒明天皇の時代に発見されたという古湯。古くは「但馬の湯」と呼ばれた。文人にも愛され多くの文学作品を生んだが、ことに志賀直哉の短編小説「城の崎にて」は名高い。
花のさかり但馬の湯より帰る道にて雨にあひて
しぼらじよ山分け衣春雨に雫も花も匂ふたもとは
手ぬぐひを下げて外湯に行く朝の旅の心を駒げたの音
曼陀羅湯の名さへかしこしありがたき仏の慈悲に浴むとおもへば
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