斎藤茂吉全歌集シリーズを刊行中です ― 2016年11月08日
最初の方からと、最後の方からと、交互に出版しています。すなわち、第一歌集『赤光』の次に最後の第十七歌集『つきかげ』、その次は第二、第十六、そして第三、第十五…といった順番です。
最新刊は第四巻の『遠遊』です。
原則として、各歌集の初版を底本として本文を作成しています。岩波書店の斎藤茂吉全集は、茂吉死後に発見された新資料を増補したり、GHQの検閲により削除された歌を増補したりして、初版本からかなり大きな改変・改編が成されている歌集が多いのですが、このたびの「全歌集シリーズ」は、初版本を重視し、全集で増補された分は「補遺」として別に収録する、という方針でやっています。
著者自身によって大幅な改編がなされた『赤光』については、初版・改選版の両方を収録しています。
茂吉が自作について解説した『作歌四十年』より、各歌集の抄を附録とするなどしています。第一巻『赤光』には「赤光抄」、第二巻『あらたま』には「あらたま抄」、といった具合です。『作歌四十年』執筆後に出版された晩年の『白き山』では、収録歌についての述懐を含む文章「冬」「春」「夏」「秋」を附録としています。文庫本に付くのがならいの「解説」の代りといったところです。
続々刊行予定ですので、どうぞお楽しみに。
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