佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州33 筑後川 ― 2017年06月18日
福岡県久留米市
補録
筑後川
九州最長の河川。熊本県阿蘇山を水源とし、大分県で玖珠川を併せ、筑紫平野を流れて有明海に注ぐ。大分県内の流れには三隈川の名がある。古くは千歳川(千年川)・一夜川とも呼ばれ、筑後川は江戸時代以降の称。筑紫次郎の異名もある。
名にたかき秋のなかばの一夜川ことわりしるくすめる月かな
わが君のながれ久しき千歳川なみしづかなる世につかへつつ
みそぎして暮れぬる夏の一夜川あくるも待たず秋風ぞ吹く
鯉
大隈言道
ちとせ川岸の柳の蔭しめて誰がすなどれる子ごもりの鯉
筑後川日田よりくだる白き帆も見ゆるおもむきの話をぞ聞く
筑後川川口ひろみ大汐の干潟はるけき春の夕ぐれ
筑後川のながれの水を思ひ出のきのふとみたり初夏の風
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