新刊のお知らせ(『まひる野』『寒蟬集』の電子復刻) ― 2018年12月02日
amazonにて窪田空穂の詩歌集『まひる野』、吉野秀雄の歌集『寒蟬集』を発売しました。価格は216円です(税込)。表紙画像をクリックすると、商品説明頁へ移動します。
『まひる野』より
夏に見る大天地はあをき壺われはこぼれて閃く雫
夜ふかくいづこともなき響して秋しる神の悲しむに似る
鉦鳴らし信濃の国を行き行かばありしながらの母見るらむか
『寒蟬集』より
病む妻の足頸にぎり昼寝する末の子をみれば死なしめがたし
真命の極みに堪へてししむらを敢てゆだねしわぎも子あはれ
富士の肩の雪の稜角くきやかにただ一息の線を張りたり
薬師指ただ一茎のなまめきて匂ふいのちに触れ敢へめやも
みほとけのみあとはゆたに具足らせり冷き石にゑりは彫るとも
最近のコメント