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佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州63 白川2018年05月20日

阿蘇白川 水源附近 「キロクマ」フリー写真

阿蘇白川 水源附近

補録

白川

阿蘇山に発し、熊本市内を流れて有明海に注ぐ。

 

筑紫の白川といふ所に住み侍りけるに、大弐だいに藤原興範おきのりの朝臣のまかりわたるついでに、水たべむとて打ち寄りて乞ひ侍りければ、水をもていでてよみ侍りける

檜垣嫗ひがきのおうな(後撰集)

年ふれば我が黒髪も白河のみづはぐむまで老いにけるかな

(注:「白河のみづはぐむ」、「(黒髪が)白くなる」「白川の水は汲む」「瑞歯ぐむ」の掛詞。「瑞歯ぐむ」は老いて一度抜けた歯が、長寿の末に生え替わる意。)

肥後国の白川をわたりて
細川幽斎

ながれてのなほ行末を頼むかな身は白川のあはと見ながら

(注:「泡(あは)」に「彼(あ)は」を掛ける。「あれは」の意にも、はっと気づいた時などに発する感嘆詞(「ああ、さては」)としても遣われた語。)

佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州62 水前寺2018年05月19日

水前寺成趣園

水前寺

熊本より宮地線軽便鉄道あり。その水前寺駅にあり。庭園を成趣園じようじゆえんといふ。(注:細川忠利が初め禅寺として創ったが、のち別荘とした。JR豊肥本線新水前寺駅、または路面電車水前寺公園下車。)

 

高橋刀畔

美しき水の中なる砂掻きて水前寺菜をまきてありけり

補録

太田水穂

暮れのこるさくらの奥に墨染の夕べの水は暗くただよふ

佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州61 熊本2018年05月01日

熊本城(2015年)

熊本城(2015年)

補録

熊本

九州中央部の県。旧肥後国。またその県庁所在地である市。

 

熊本なる細川家別邸に、玄旨げんし法印ほういん書写の典籍を見る

佐佐木信綱

むかしびと心のどやかにまめやかに合戦たたかひにも写しし歌書うたぶみ

(「玄旨法印」は細川幽斎。)

谷村計介銅像
太田水穂

さき散らふ花やいくたびここにしてあはれなるべき人のいでたち

(谷村計介は日向国出身の軍人。明治十年、西南戦争において熊本城が薩摩軍に包囲された際、脱出して官軍と連絡を取り、官軍の勝利に貢献したが、田原坂の戦いで戦死した。享年二十三。熊本城内に銅像がある。)

斎藤茂吉

竹炭たけすみを焼きはじめたるはうたり熊本くまもとあがたの山のかひより

佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』目次2018年04月28日

はじめに
1 東海道線 2 京都附近 3 伊勢方面
4 大和紀伊方面 5 大阪神戸附近 6 山陽線
7 山陰線 8 四国 9 九州 10 中央線
11 信越線 12 北陸線 13 総武線 14 常盤線
15 東北線 16 磐越線、奥羽線 17 北海道及樺太
18 台湾 19 朝鮮及満洲 20 支那及印度 21 欧米及其他

佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州60 阿蘇(阿蘇の里)2018年03月23日

「天空の道」と阿蘇の里(キロクマ)

阿蘇市道狩尾幹線、通称「天空の道」と阿蘇の里(キロクマ!著作権フリー写真)。「天空の道」は熊本地震により崩潰し、現在も復旧されていないという。

阿蘇あそ

阿蘇火山の山ふところの地方。阿蘇神社あり。(注:熊本県北東部。平成三〇年三月現在、市郡としては阿蘇市・阿蘇郡がある。なお阿蘇山は前々項参照。)

 

高木順

み田植の今日にしなれば玉ちはふ神のみ輿こしに苗たてまつる

さ夜ふけてつるぎぬきもちみやが立まふ袖に秋の霜おく

火焼屋ひたきや六十日むそかこもりしをとめ子が炎の中を今わたる見よ

阿蘇をこえて
釈迢空

盆すぎて をどりつかふる里のあり。阿蘇の山家やまがに、われもをどらむ

補録

若山牧水

山鳴に馴れては月の白き夜をやすらに眠るの国人よ

風さやさや裾野の秋の樹にたちぬ阿蘇の月夜のその大きさや