小春日和?:季節の記録2011年11月1日 ― 2011年11月01日
つい先日「残暑」などと書いてしまったが、旧暦ではとうに神無月(初冬)なので、ここ数日の暖さは「小春日和」と呼ぶべきだろうか。それにしても、新暦十一月に入った今日、西日本では夏日のところもあったそうで、異常な陽気である。
近所の欅の木が季節外れの若葉を出していた。台風で葉がすっかり枯れてしまい、その後暖かい日が続いたので、冬が終わったとでも勘違いしたのだろうか。
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夜露:季節の記録2011年11月3日 ― 2011年11月03日
柿落葉:季節の記録2011年11月7日 ― 2011年11月07日
枇杷の花:季節の記録2011年11月8日 ― 2011年11月08日
立冬の今日、近所の道端に生えている枇杷の木に花が咲いているのを見つけた。目立たない小さな花だが、大変佳い香りがする。花の少ない今頃の時節にあっては貴重な花だ。
『拾遺愚草』 十一月 枇杷
冬の日は木草のこさぬ霜の色を葉がへぬ枝の花ぞまがふる
冬の日には霜が置いて、どの草木も余さず枯らしてしまうのに、ひとり葉替えをしない枝に咲く枇杷の花だけが、霜の色と見まちがえるほどに白い、という歌。建保二年(1214)、藤原定家が道助法親王に献じた「後仁和寺宮花鳥十二首」より。
『後水尾院御集』 枇杷
二たびはさしもにほはじ橘に霜の後なる花ぞまがへる
色こそあれ紅葉ちる日は咲きそめて我はがほにも花ぞ匂へる
初霜が降りた後、紅葉が散る頃に咲く花として、枇杷の花に興じた歌だ。橘の花になぞらえたのは、常緑樹の香り高い小さな白花という共通性ゆえ。
枇杷はバラ科の常緑高木。名は漢名による。葉の形が楽器の琵琶に似ているゆえの命名という。初夏になる美味な果実は誰も知っているだろうが、晩秋から冬にかけてひっそりと咲く花は意外と知られていないのではないだろうか。
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