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佐佐木信綱編『和歌名所めぐり』九州56 由布岳2018年02月18日

由布岳(おおいた風景写真集より)

補録

由布岳

大分県由布市にある火山。樹氷で知られる。万葉集に「木綿ゆふ山」と見え、和歌では雪の名所とされた。

 

雪に寄す
作者不明(万葉集)

思ひ出づる時はすべなみ豊国の木綿ゆふ山雪の消ぬべく思ほゆ

羈旅作
作者未詳(万葉集)

乙女らがはなりの髪を木綿ゆふの山雲な棚引き家のあたり見む

豊後国由布の岳の雪を見て
橘為仲

神代より多くの年の雪つもり白くも見ゆる由布ゆふたけかな

山の卯の花をよめる
藤原教定

神垣に手向たむけとは知らねども卯の花咲ける由布の山かげ

ゆふの山の絵に
村田春海

万代よろづよに神さびたてる由布の山そら行く雲も麓なりけり

与謝野晶子

われは浴ぶ由布の御岳みたけの高原に銀柳の葉のちりそめし秋

柳原白蓮

由布院の宿の夜あけやくれなゐにやまを染めつつよこたふ白雲

安部俊市

ふりさけてみれば由布ゆふだけ鶴見つるみだけ雲をかづきてならびかかれり

浅利良道

由布山にかかる笠雲今日の日の旅のなごりとおもひつつ見む

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